寒くなるこの時期では石焼き芋屋さんの他に
スーパーさんでも焼き芋を取り扱っていますね~!
最近の品種は特に甘くネットリ傾向が強い!?
ような気がします。
今や焼き芋の定番とも言える「紅はるか」を
ご紹介します。
【 紅はるか 】
さつま芋の名前の由来は江戸時代に薩摩地方から
全国に伝わったのが名前の由来です。
比較的収量が安定していることから
昔から救荒作物としても重宝されていました。
なので、じいちゃんばあちゃん世代は食べ物が
少ない時代にさつま芋ばかり食べていた方もいるので
「さつま芋はもう食いたかねえ!」とおっしゃる方も。
それから品種改良されていき
美味しいさつま芋が出てきました。
特に蜜芋と呼ばれる「安納芋」や「紅まさり」などがそうです。
2010年に品種登録された紅はるかも蜜芋の一種で
まだ若いさつま芋とも言えますが
焼き芋にしたときのネットリ感と甘さが
爆発的な人気を呼び、今や焼き芋の代表格にひとつ
として君臨しています。
さつま芋には紛質系(ホクホク)や粘質系(ネットリ)と
舌触りの違いがありますが、紅はるかはまさに
後者の粘質系とも言えるでしょう。
また農家さんが収穫してから
貯蔵して甘さを蓄えさせてから出荷をします。
地域にも異なると思いますが室温15℃前後や湿度の調整、
30日~60日以上寝かせるなどの条件下で貯蔵した後に出荷させます。
これが美味しい秘訣のひとつかもしれませんね。
紅はるか以外の品種もこうして貯蔵する場合がほとんどでは
ないでしょうか。
ちなみに鹿児島の室(貯蔵室)は独特な外観なので
調べてみてください。
【 保存方法 】
新聞紙に包み、冷暗所に置いておきましょう。
冷やしすぎても食べなので冷蔵庫は✕。
乾燥にも弱いので注意しましょう。
【 調理方法 】
では美味しい焼き芋の作り方を~!
…と言いたいところなんですが
私は自宅で焼き芋をすると失敗ばかりで…
なので今回は炊飯器を使った簡単調理で行きましょう!
あまり重ねないで一段くらいで入るよう
さつま芋を炊飯器の中に入れていきます。
水は敷き詰めたさつま芋が浸るくらい入れます。
最後に炊飯器の玄米モード、なければ普通モードを
押して炊きあがるまで待つだけ。
一時間半以上待ちますが、気長にお茶でも飲みながら待ちましょう。
美味しいネットリ芋の出来上がりです。
三合分くらいの水の量を基準に考えたほうが
良いかもしれませんが、水が多すぎると
ベチャベチャになってしまうので
サツマ芋の太さを考えながら蒸しましょう。
それと甘くなる理由の説明です。
さつま芋は加熱することで、含まれるデンプン質が分解され
麦芽糖(マルトース)が生成され甘くなります。
ただ麦芽糖を生成するために必要なβアミラーゼという糖分解酵素が
作用するのですが、βアミラーゼは高温加熱で失活してしまう特徴もあります。
つまり、じっくり焼き上げるのが甘くなる秘訣です。
石焼き芋屋さんの石焼きは遠赤外線でじっくり焼いている
ところもあるので、甘く仕上がっているんですね。
甘い理由には訳があるのです!
【 栄養・機能性成分 】
主に
・ヤラピン、食物繊維
・ビタミンE
・ビタミンCなど
さつま芋を切った断面に出てくる白い液体があります。あれが
ヤラピンです。ヤラピンはさつま芋にしか含まれない成分で
便を促してくれます。食物繊維も含まれているので
便秘解消にはもってこいですね!
【 最後に 】
紛質(ホクホク)のさつま芋が好きという方も
もちろんおられると思います。
さつま芋は様々な品種がありどれも美味しいですが
どのさつま芋にも特徴があります。
もし八百屋さんやスーパーさんで「さつま芋」という
ポップを見かけたら、店員さんに
どの品種か尋ねてみましょう!